厚生労働省の「生活保護制度の現状について」という資料によると、生活保護受給者の受給者の数はおよそ204万人で、平成27年3月をピークに減少に転じているそうです。
また、生活保護を受けている受給者の世帯は、合計でおよそ164万世帯となっていて、その内訳は、高齢者世帯が増加している一方で、母子世帯は減少傾向だと言われています。
引用:厚生労働省 生活保護制度の現状について 令和4年6月3日 資料5【被保護人員、保護率、被保護世帯数の年次推移】
生活保護受給者を減らすための対策
本来は生活保護を受けずとも豊かで生産性がある生活が営めるのが理想のはずです。
それを実現するための国の対策について確認してみましょう。
国が掲げる7つの対策
国が掲げる7つの対策を厚生労働省の『生活困窮者対策と生活保護制度の見直しの方向性について』という資料から抜き出してみました。
- 生活困窮・孤立者の早期把握
- ステージに応じた伴走型支援の実施
- 民間との協働による支援
- 多様な就労機会の確保
- 債務整理や家計の再建を支援
- 安定した居住の場の確保
- 中高生に対する支援の強化
国では、生活が困難な人や孤立している人々を早く見つけるための対策をしています。
そのために、福祉関係の人々には研修や啓発を行って相談がしやすい窓口も用意されています。状況が深刻化する前に手を差し伸べられるような環境が整えば理想的ですよね。
社会福祉関係者の研修や啓発、マルチハンドル窓口の設置、地域ネットワークの構築、早期介入プログラムの実施、データの活用と分析などの対策を取ることで、問題の早期発見や適切な支援を行い、生活困窮や孤立のリスクのある人々に早急な支援を提供すること実現できれば住みやすい世の中になっていくように思います。
福祉事務所の相談窓口を活用する
国が掲げる上記7つすべてが大事な対策だと思いますが、例えば、5番の債務整理や家計の再建の支援は、専門家のサポートがないとなかなかに抜け出せない問題であり、実際のところ、家を手放さないといけないという状況になるまで、悩みを抱えて頑張ってしまう方も少なくはありません。
そして、もし借金の返済が苦しくて生活保護を考えているなら、まず知っておいていただきたいのは、生活保護費では借金の返済はできないということです。
意外と知らなかった方もいるのではないでしょうか?
がんばることは大切ですが、専門的なことになると一般人では自力で調べることすら難しいこともあります。
なので、正しい知識を得るためにも、何らかの事情で生活が苦しくなっているのなら、まずは都道府県が設置する福祉事務所の相談窓口で相談してみてくださいね。
生活保護の受給者数と厚生労働省の対応のまとめ
厚生労働省の資料に基づき、生活困窮者対策と生活保護制度の見直しの方向性には以下の7つの対策が含まれてるというお話をしてきました。
生活の状況を改善するにあたっては、専門家の知識があったほうが状況をよくする近道になる場合もあります。
私たち国民は福祉事務所の相談窓口を活用し、専門的なサポートを受けることも重要です。
都道府県の福祉事務所に相談することで正しい知識を得ることができますよ。